Late Pretermにおける経母体ステロイド投与の効果についての単施設後方視的検討

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タイトル別名
  • A single-center retrospective study of the effects of steroid administration to pregnant women with expected preterm labor
  • Late Preterm ニ オケル ケイ ボタイ ステロイド トウヨ ノ コウカ ニ ツイテ ノ タンシセツ コウホウ シテキ ケントウ

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抄録

<p>後期早産(妊娠34週0日-36週6日)が予測される妊婦へのステロイド投与は新生児呼吸障害を低下させると報告されているが,本邦における投与指針は確立していない.本研究では,2014年から2015年の間にステロイドを投与されずに後期早産に至った49例(非投与群)と,2016年から2020年の間にステロイド投与後に後期早産に至った31例(投与群)の2群間で比較検討を行った.2群間で新生児一過性多呼吸(transient tachypnea of the newborn;TTN)や新生児呼吸窮迫症候群(respiratory distress syndrome;RDS)の発症やサーファクタント製剤の使用に有意差は認めなかった.分娩週数ごとの比較でもTTN,RDSの発症やサーファクタント製剤の使用に有意差を認めなかった.合併症として新生児低血糖の発症は2群間で有意差を認めなかった.またステロイド投与による母体合併症も認めなかった.今回の単施設後方視的検討では,late Pretermにおける経母体ステロイド投与の効果は示されなかった.今後本邦での多施設共同研究による検討が望まれる.〔産婦の進歩75(1):32-38,2023(令和5年2月)〕</p>

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