転移性脊椎腫瘍による脊髄症状リスク患者検出に対するSpinal Instability Neoplastic Scoreの有効性についての検討

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  • Effectiveness of Spinal Instability Neoplastic Score to Detect the Risk of Neurological Deficit in Patients with Spinal Metastasis

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<p>はじめに:Spinal Instability Neoplastic Score(SINS)は転移性脊椎腫瘍の不安定性評価法であるが,骨有害事象リスク患者を検出する際のスクリーニング手段としても使用が報告されている.転移性脊椎腫瘍による脊髄症状発症例から,脊髄症状発症前のSINSを測定することにより,SINSによるリスク患者検出の有効性について検証した.</p><p>対象と方法:2004年から2019年,頚胸椎部の転移性脊椎腫瘍に対する手術例81例から,脊髄症状発症前の画像評価が可能であった29例について調査した.脊髄症状発症半年以内に撮影されたCTからSINSを測定し,SINS7以上をリスク患者とした.</p><p>結果:CT撮影時期は脊髄症状発症の平均72日前であった.SINSは転移なし2例,7未満(stability)4例,7以上~13未満(indeterminate instability)15例,13以上(instability)8例であり,21%(6/29)はリスク患者とならなかった.</p><p>結語:脊髄症状発症前のSINSによる評価では約20%で脊髄症状発症の危険性を検出できない可能性が示唆された.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 14 (2), 82-87, 2023-02-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

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