肝癌診療ガイドライン2021年版の改訂点

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タイトル別名
  • Revisions of the clinical practice guidelines for hepatocellular carcinoma in 2021 version
  • カンガン シンリョウ ガイドライン 2021ネンバン ノ カイテイテン

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抄録

<p>2021年に肝癌診療ガイドラインの改訂が行われた.肝細胞癌の診断にEOB-MRIが多く用いられるようになったため,サーベイランスアルゴリズムにおいて超音波で結節が検出された後にまずEOB-MRIを撮像するアルゴリズムが追加された.治療アルゴリズムにおいては,3 cm以内の単発肝細胞癌に対する治療推奨が切除と焼灼療法が同等に推奨されることになり,また,脈管侵襲陽性肝細胞癌に対しては,まず切除が推奨され,切除不能例に対して薬物療法,次いで肝動注化学療法ならびにTACEが推奨されることとなった.前回の改訂後に,肝細胞癌に対する薬物療法の選択肢が大幅に増えたため,従来の治療アルゴリズムを補完する形で,新たに薬物療法アルゴリズムが作成された.また,前版では弱く推奨されないとされていた薬物療法とTACEの併用療法が,今回の改訂で行うことを考慮しても良いとの弱い推奨に変更がなされた.</p>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 64 (3), 109-121, 2023-03-01

    一般社団法人 日本肝臓学会

参考文献 (14)*注記

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