微小変化型ネフローゼ症候群と重症筋無力症を合併症として認めた異所性胸腺腫の1例

  • 村上 瑛
    熊本労災病院 耳鼻咽喉科 熊本大学病院 病理診断科/病理部
  • 大園 一隆
    熊本大学病院 病理診断科/病理部
  • 折田 頼尚
    熊本大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Ectopic Thymoma Complicated by Minimal Change Nephrotic Syndrome and Myasthenia Gravis
  • ビショウ ヘンカガタ ネフローゼ ショウコウグン ト ジュウショウ キンムリョクショウ オ ガッペイショウ ト シテ ミトメタ イショセイ キョウセン シュ ノ 1レイ

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説明

<p>胸腺腫には腫瘍随伴症候群として重症筋無力症が併発することは有名であるが,ネフローゼ症候群が合併することも最近報告が増えてきている。本症例は67歳の女性で,全身性浮腫の原因検索のための腎生検で微小変化型ネフローゼ症候群と腎硬化症の診断となり,ステロイドパルス療法が行われた。同時にCT検査で前頸部腫瘤を指摘された。確定診断目的に全身麻酔下に腫瘍摘出術を行った。術後病理診断で異所性胸腺腫の診断となった。術後に術前から自覚のあった眼瞼下垂の症状の増悪を認め,精査の結果重症筋無力症も合併していることがわかった。耳鼻咽喉科で胸腺腫を扱う機会は少ないが,頸部腫瘤の診察の際にはその可能性を頭に入れて精査を進めることが大切と思われた。</p>

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参考文献 (9)*注記

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