気管支喘息病診連携症例におけるアスペルギルスおよびアルテルナリア感作と影響

  • 粒来 崇博
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科
  • 上野 純子
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科
  • 駒瀬 裕子
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科
  • 大山 バク
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科
  • 村岡 弘海
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科
  • 篠崎 勇輔
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科
  • 西山 和宏
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科
  • 田中 智士
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科
  • 西 由紘
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科
  • 沼田 雄
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科
  • 檜田 直也
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科
  • 井上 健男
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科 聖マリアンナ医科大学呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名
  • THE INFLUENCE OF SENSITIZATION TO <i>ASPERGILLUS </i>AND <i>ALTERNARIA </i>IN ADULT BRONCHIAL ASTHMATICS MANAGED VIA YOKOHAMA CITY SEIBU HOSPITAL'S COORDINATED-CARE SYSTEM
  • キカンシ ゼンソクビョウシン レンケイ ショウレイ ニ オケル アスペルギルス オヨビ アルテルナリア カンサ ト エイキョウ

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抄録

<p>【背景】気管支喘息の増悪因子として真菌は重要である.吸入抗原としてAspergillus(Asp),Alternaria(Alt)は特に重要視される.</p><p>【目的,方法】プライマリケア医管理のAsp,Alt感作状況が気管支喘息の増悪,重症化につながる可能性について調査するため,2009年から2018年までに喘息病診連携を導入しプライマリケア医で管理している成人気管支喘息288例のうち,2年間3回継続してAsp,Altに対するIgE(IgE-Asp,IgE-Alt)を測定しえた119症例(女性91名)を分析した.</p><p>【結果】119例中,IgE-Asp陽性症例は19例,IgE-Alt陽性例は11例,両者陽性症例は9例であった.経過中,IgE-Aspについては7例が陽性化し3例が陰性化,IgE-Altについては3例が陽性化し3例が陰性化した.全体で32例に喘息症状の増悪を認めたが,IgE-AspまたはIgE-Alt陽性群(感作群),途中から陽性化した群(変化群),陰性群の3群間で増悪頻度に有意な差は認めなかった.観察開始時において感作群では陰性群に比較し吸入ステロイド(ICS)使用量が有意に多く,またIgEおよびIgG4が高値であった.他の指標の前値,および変化については3群間で有意な差は認めなかった.</p><p>【考案】病診連携管理の気管支喘息症例において,AspまたはAlt感作は16%存在し,また一部の症例で感作の変化を認めた.2年間の観察では明確な増悪や悪化傾向は認めなかったが,Asp,Altの感作症例ではIgE,IgG4,ICS使用量が多く,管理において重症化に注意する必要があると考えられた.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 72 (5), 471-478, 2023

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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