印刷物における「内景図」の視覚伝達デザインに関する考察

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書誌事項

タイトル別名
  • Visual Communication Design of the "Neijing-tu" in Printed Matter
  • -Analysis of layout and graphic elements
  • -版式や図像要素の分析を中心に

抄録

<p> 「内景図」という人体図像が,中国に古代より伝わる多領域の印刷物に掲載されてきた。本稿は,現存する印刷物にある「内景図」を中心に,版式や図像要素の変化を分析することにより,「内景図」の視覚伝達デザインの特徴を検討したものである。古代の印刷物における「内景図」の変遷,印刷文化の背景,「内景図」に関連する印刷物の紙面的特徴を探究することにより,以下の諸点を明らかにした。(1)「内景図」は印刷文化の発展とともに,最初に道教の書物に掲載され,医学の書物と日用類書に普及した。(2)現存する「内景図」を載せた書物には,4つの版式が存在することを明確化した。なお,「内景図」が木版の半分即ち書物の1ページを占める掲載の版式が最も頻度が高い。(3)「内景図」を構成する情報要素は,文字,象徴記号,具象的な図像に分類される。道教の書物における「内景図」の図像要素が最も複雑であり,医学の書物と日用類書における「内景図」の図像要素は次第に簡略化されていった。</p>

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 70 (1), 1_31-1_40, 2023-07-31

    一般社団法人 日本デザイン学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390015509344683392
  • DOI
    10.11247/jssdj.70.1_31
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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