低コルチゾール血症をきたすストレス関連疾患とその鑑別

DOI
  • 松林 直
    福岡徳洲会病院心療内科・内分泌・糖尿病内科

書誌事項

タイトル別名
  • Hypocortisolemia and Stress-related Disorders : Differential Diagnosis

抄録

<p>背景:低コルチゾール血症をきたすストレス関連疾患の身体症状(疲労,食欲不振,体重減少,過度の眠気,嘔気や下痢,関節痛や筋肉痛,めまい,微熱など)は低コルチゾール血症をきたす代表的な身体疾患である副腎皮質機能低下症と類似した症状がみられる. 方法と結果:長引く疲労を主訴に心療内科を受診した患者に副腎皮質機能低下症診断アルゴリズムに従い検査した.1/5の症例が中枢性副腎皮質機能低下症と診断し得た.これらの2/3はうつ病を併発し,1/3は何らかの心的外傷体験を有し,既往症に気管支喘息などのため外因性ステロイド使用歴が2/5にみられた. 結論:低コルチゾール血症を伴うストレス関連疾患を診療する際に自己免疫疾患やアレルギー疾患などの身体併存症と過去の外因性ステロイド使用歴に注目し,中枢性副腎皮質機能低下症の鑑別も念頭に置くことが肝要である.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 63 (5), 409-416, 2023

    一般社団法人 日本心身医学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390015830352583936
  • DOI
    10.15064/jjpm.63.5_409
  • ISSN
    21895996
    03850307
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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