馬鈴しょ新品種と既存品種の嗜好および加工特性の比較(2)

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タイトル別名
  • Comparison of palatability and processing properties of potato new varieties and existing varieties (2)
  • Effect of salt in high pressure
  • —高圧加熱処理における食塩の影響—

抄録

<p>【目的】高付加価値有色馬鈴しょ品種について,既存品種のノーザンルビー(NR),シャドークイーン(SQ)と,新品種のシャイニールビー(SR),ノーブルシャドー(NS)の高圧加熱処理時間の違いによる色調変化についてはすでに報告した。今回は基本的な調味料である食塩を添加し高圧加熱処理を行い,色調およびアントシアニン(AN)残存率について比較検討を行った。</p><p>【方法】試料は北農研で栽培された,赤肉系品種のNR,SR,紫肉系品種のSQ,NSを用いた。1)各馬鈴しょを蒸し,脱皮した後潰してマッシュポテトとした。マッシュポテトに蒸留水,2.5%,5%,15%食塩水を同量ずつ加え,食塩濃度が0%,0.5%,1%,3%になるように試料調製した。食塩添加マッシュポテトをレトルト包装し,120℃4分の条件下で高圧加熱処理を行い,4℃で18時間冷蔵保存した後,色差を測定した。2) 1)で用いた各試料を3%ギ酸でANを抽出し,色素含有量の測定を行った。</p><p>【結果】色差測定では,赤肉系品種で,0%食塩未処理とくらべ,食塩濃度が高くなってもab値ともにあまり変化がみられなかった。NRとSRの品種間の比較でも,色調にあまり変化がみられなかった。紫肉系品種では,120℃4分処理において,食塩濃度が高くなるほど値が低くなる傾向を示した。SQとNSでは,NSの方が色調が濃いが,どちらの品種においても食塩濃度が高くなるほど,くすみは低くなる傾向を示した。AN残存率では,全ての品種において0.5%,1%食塩濃度で,0%食塩濃度よりもANの残存率が高くなる傾向を示した。3%食塩濃度では,NR,SR,NSにおいてAN残存率が下がる傾向を示した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390015952395695104
  • DOI
    10.11402/ajscs.34.0_135
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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