散乱X線の理論強度を用いる少量有機試料の蛍光X線分析

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タイトル別名
  • X-Ray Fluorescence Analysis for Small Quantities of Organic Samples Using Theoretical Intensity of Scattered X-Rays

抄録

<p>少量の有機試料について,蛍光X線による定量分析を行った.分析法としてファンダメンタルパラメータ法を使用した.形状補正のために,連続散乱X線を用いて蛍光X線との強度比を計算する方法,及びRh Kαコンプトン散乱X線を用いて主成分の炭化水素を定量する方法を調べた.その結果,連続散乱X線は食品の様な低含有量の試料に,Rh Kαコンプトン散乱X線はポリ塩化ビニル樹脂の様な高含有量の試料に適していることが判った.これら2つの方法は,Rh Kαコンプトン散乱X線とRh Kαレイリー散乱X線の測定強度比を計算すれば,一定の値を境にして使い分けできることも示した.</p><p>更に検討を進めたところ,Rh Kαコンプトン散乱X線とRh Kαレイリー散乱X線の強度比は,前述の使い分けだけではなく,形状補正にも使えることが判明した.この方法による定量値はややばらつく可能性があるが,高含有量,低含有量のいずれにも使用できるので,少量の有機試料の分析には有効であると考える.</p>

収録刊行物

  • X線分析の進歩

    X線分析の進歩 42 (0), 315-324, 2011-03-31

    公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016814364723328
  • DOI
    10.57415/xshinpo.42.0_315
  • ISSN
    27583651
    09117806
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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