農業産地における事業システム形成

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書誌事項

タイトル別名
  • Business System Formation in Agricultural Production Areas
  • ―The Case of the Olive Industry on Shodoshima―
  • ―小豆島のオリーブ産業の事例を中心として―

抄録

<p>本研究は,農業産地発展に影響を与える要素について,事業システムの視点から明らかにすることを目的としている.研究方法は,事業システムの概念より組織の関係性に宿る,経営者育成の仕組みと長期継続的アウトソーシングの機能の2つの視点をもとに,産業集積内の組織の関係性が変化した時点をフェーズに分け,小豆島におけるオリーブ産業を事例として分析を行った.分析の結果,次の2点が明らかになった.第1に,顔の見える関係にある対象は,フェーズごとに変化し,それらが累積されることで経営者としての多様な意識を醸成する仕組みとして機能することである.また,第2に,長期継続的アウトソーシングは,ある一定期間継続的に,産地内の限られた資源を補う仕組みとして機能することである.そして,そのアウトソーシングの対象は,産地内から産地の境界を越える開放的な関係性へと変化する.これら2つの要素が,産地の長期的進化に影響しているという示唆を得た.</p>

収録刊行物

  • 生産管理

    生産管理 28 (1), 37-44, 2021

    一般社団法人 日本生産管理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016958305230080
  • DOI
    10.14846/seisankanri.28.1_37
  • ISSN
    21866120
    1341528X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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