多発する大腸菌感染症を契機に多発性骨髄腫と診断した1例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • A case of multiple myeloma diagnosed following multiple Escherichia coli infections

抄録

<p>多発性骨髄腫は形質細胞が癌化することによりさまざまな症状を呈する疾患だが, 重篤な感染症を契機に診断されることは少ない。今回多発する大腸菌感染症を背景として多発性骨髄腫と診断した症例を経験し, その診断契機が稀有であり報告する。症例は70代の男性。発熱, 意識障害を主訴に受診した。大腸菌による敗血症性ショック, 尿路感染症, 化膿性脊椎炎, 腸腰筋膿瘍, 脳膿瘍, 細菌性髄膜炎, 感染性胸部大動脈瘤などの多発する感染症を併発し治療に難渋したが, 最終的には抗菌薬の内服治療のみで感染制御可能な状態となった。入院中に免疫不全の原因が多発性骨髄腫であると診断できたが, 退院調整中に非感染性疾患により死亡退院した。背景疾患のない患者において多発する感染症の際には, 多発性骨髄腫を含めた免疫不全を呈する疾患の存在に留意すべきである。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017135055404032
  • DOI
    10.24697/jaamkanto.44.4_379
  • ISSN
    24342580
    0287301X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ