結節性紅斑を併発した肉芽腫性乳腺炎の2例

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タイトル別名
  • Two Cases of Granulomatous Mastitis with Erythema Nodosum
  • ケッセツセイコウ ハン オ ヘイハツ シタ ニクゲシュセイ ニュウセンエン ノ 2レイ

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抄録

<p>肉芽腫性乳腺炎に結節性紅斑を併発した2例を報告する.</p><p>症例1:32歳,女性.乳房腫瘤,乳房痛を自覚し当科を受診した.抗菌薬の投与で改善せず,臨床経過から肉芽腫性乳腺炎に準じた状態と判断した.乳腺炎発症から24日後に両下腿に有痛性紅斑と全身の関節痛,発熱が出現した.薬疹を疑われ,抗菌薬が中止されたが改善しなかった.皮疹は組織生検で結節性紅斑と診断され,自然消退した.一方で,肉芽腫性乳腺炎は増悪し,切開排膿とステロイド投与を行い改善した.</p><p>症例2:38歳,女性.乳房腫瘤,乳房痛を自覚し当科を受診した.抗菌薬の投与で改善せず,乳腺の組織生検から肉芽腫性乳腺炎と診断した.乳腺炎発症から22日後に下腿に有痛性紅斑が出現した.臨床所見より結節性紅斑と診断され,自然消退した.一方で,肉芽腫性乳腺炎は増悪し,切開排膿を行い改善した.</p><p>肉芽腫性乳腺炎の治療中に有痛性の皮疹が出現した際は,結節性紅斑を念頭に置くべきである.</p>

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