書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Synchronous Bilateral Stage IV Breast Cancer with Different Subtypes
抄録
<p>サブタイプの異なる同時性両側性乳癌Stage IVに対して,長期生存を得られた1例を経験した.症例は76歳,女性.左乳房腫瘤,黄疸,歩行困難を主訴に緊急搬送された.左局所進行乳癌(cT4bN0,ホルモン受容体陽性),多発肺転移,膵転移を認めた.高度の閉塞性黄疸と肝障害を認め,緊急で減黄処置を行い全身状態は改善した.内分泌治療を開始したが,開始後17カ月で右乳房腫瘤の増大があり,生検の結果,HER2陽性乳癌(cT2N0)の診断となった.抗HER2療法を行ったが局所制御困難となり,右乳房切除を行った.その後は内分泌治療を中心とする薬物療法を行い,治療開始後6年5カ月,癌性胸膜炎で死亡した.乳癌膵転移,左右でサブタイプの異なる両側乳癌Stage IVは稀だが,減黄処置および早期乳癌に対する乳房切除による局所制御と全身薬物療法を行うことで,長期生存に寄与すると思われる.</p>
収録刊行物
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- 日本臨床外科学会雑誌
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日本臨床外科学会雑誌 84 (8), 1189-1193, 2023
日本臨床外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390017843874771840
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- ISSN
- 18825133
- 13452843
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可