C. T. モハンティの個人史 : 「第三世界」フェミニズムからグローバル資本主義批判へ

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  • A Personal History of Chandra Talpade Mohanty : From “Third World” Feminism to a Critique of Global Capitalism
  • C. T. モハンティ ノ コジンシ ダイ 3 セカイ フェミニズム カラ グローバル シホン シュギ ヒハン ヘ

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抄録

研究ノート

本稿は、インド出身のアメリカ合州国在住フェミニスト、チャンドラ・タルパデー・モハンティの「第三世界」フェミニズムおよびグローバル資本主義批判の理論的骨格を明らかにするための予備作業として、彼女の個人史を整理するものである。モハンティの理論は、1986年の論文「西欧のまなざしの下で」をきっかけに世界中に知られており、西欧白人フェミニズムによる「第三世界」女性の植民地主義的表象を批判した代表的な論者として歴史に名を刻んでいる。だが、こうした理論的思考の条件をなす個人史的背景については十分に論じられてこなかった。また、貧困労働者支援団体との連携、合州国の帝国主義的世界戦略への抗議、ウィメン・オブ・カラー・フェミニストのライフストーリーを記録する映像アーカイブの制作など、アクチュアルな政治課題にコミットしてきたことも、あまり知られていない。本稿では、86年論文に象徴される「第三世界」フェミニズムの理論がいかなる個人的体験や制度的文脈から生まれたのか、またその理論が資本主義の最新局面に応じていかなる政治実践へと展開したのかを辿ることで、モハンティ理論の今日的意義を理解するための補助線を提供したい。

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