非正規滞在外国人の入管問題とキリスト教福祉実践Ⅰー収容問題に焦点をあてて

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タイトル別名
  • Immigration Issues Concerning Undocumented Foreigners and Christian Social Work Practices I
  • Immigration Issues Concerning Undocumented Foreigners and Christian Social Work Practices I

抄録

難民認定申請中でも出身国に強制帰国を可能とする出入国管理及び難民認定法が2023 年6 月に国会で可決された。なぜ、日本では助けを求める難民(非正規滞在外国人)を排除しようとするのか。なぜ、人権擁護を職業倫理とするソーシャルワーカーの職能団体はこの問題に沈黙しているのか。なぜ、寄留者へのあわれみを示す聖書の教えに従うキリスト教会はこの問題に関心が低いのか。本論は、入管制度の法と現状、ソーシャルワークのグローバル定義と国家資格の問題、排除を正当化する哲学と天皇制の問題、キリスト教福祉を実践するための神学的課題を取り上げ、多面的に考察した。結論として、①共生社会という建前と排除の本音を巧みに使い分ける国家の欺瞞性、②国家資格化され自己防衛的姿勢を持つソーシャルワーカー団体の課題、③聖書に明確に示されながらも、関心が低いキリスト教会の神学的課題が整理された。

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