人手不足と賃金上昇の因果関係についての考察

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  • A Study on the Causal Relationship Between Labor Shortages and Wage Increases
  • ヒトデ ブソク ト チンギン ジョウショウ ノ インガ カンケイ ニ ツイテ ノ コウサツ

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論文

本論文は、人手不足と賃金上昇の因果関係について考察している。人手不足は経済学的に表現すると、労働市場の超過需要であるが、賃金の上昇をもたらす。一方、その賃金の上昇によって超過需要は縮小し、やがて人手不足の問題が解消するとされる。しかし、1991 年から 2020 年までの期間において、人手不足と賃金の変化は、必ずしも経済学的な見方とは一致しない。それだけではなくて、有効求人倍率はこの期間において、上昇と下落を繰り返してきた。賃金は目立った変化を見せなかったが、やはり上昇と下落の繰り返しになっていた。本論文は、いくつかの期間に分けて、それぞれの特徴を考察し、一見すると経済理論と矛盾している現象について、さまざまな角度から経済学的な解釈ができるよう試みた。人手不足または人手過剰の状況を捉えるためには、有効求人倍率の数値を利用した。また、人手不足なのに、なぜ賃金が上がらないのかという問いについても考えてみた。

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