Stevens-Johnson症候群による低栄養患者に合併したrefeeding症候群の1例

  • 村山 敦
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 歯科口腔外科
  • 高見 友也
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 緩和ケア科 ひとみるクリニック
  • 松浦 幸
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 消化器内科
  • 姜 良順
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 歯科口腔外科
  • 賀集-魚住 のぞみ
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 外科
  • 中井 千夏
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 薬剤部
  • 敦見 真由美
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 薬剤部
  • 寺内 京子
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 栄養科
  • 徳永 祐子
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 栄養科
  • 植田 智恵
    医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院 消化器内科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of refeeding syndrome in a patient with malnutrition due to Stevens-Johnson syndrome

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説明

<p>Stevens-Johnson症候群(以下,SJSと略)に罹患し経口摂取困難となった76歳男性に経腸栄養を開始したところ,refeeding症候群(以下,RFSと略)を発症した症例を報告する.薬疹と低ナトリウム血症にて緊急入院,経時的に口腔粘膜の出血性びらんが増悪しSJSと診断された.入院当初は経口摂取可能であったが,徐々に摂取量は減少し5日間全くエネルギーが摂取できなかった.経腸栄養を開始したところ,開始2日目に血清リン値の急激な低下と深大性呼吸,意識混濁を認め,RFSと診断した.直ちに経腸栄養を中止し経静脈的にリンの補正を行った後,脂肪乳剤併用しながらごく少量からの経腸栄養を再開した.SJSとRFSに対する治療は奏効し寛解に至り,完全経口摂取へ移行できた.経口摂取困難になったSJS患者に経腸栄養を開始するときは,低栄養状態になった他疾患患者と同様,栄養投与開始後の低リン血症に起因するRFSのリスク考慮した栄養療法を行う必要がある.</p>

収録刊行物

  • 学会誌JSPEN

    学会誌JSPEN 6 (3), 143-148, 2024

    一般社団法人 日本栄養治療学会

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