ダウンサイズ化する分析化学  血清中微量金属及びタンパク質のマイクロプレート比色分析システムの開発

  • 牧野 鉄男
    神奈川県立衛生短期大学衛生技術科:241-0815 神奈川県横浜市旭区中尾1-5-1

書誌事項

タイトル別名
  • Down-Sizing in Analytical Chemistry. Development of a colorimetric assay system of trace metals and proteins in serum using microtiter plates and sensitive reagents.
  • 血清中微量金属及びタンパク質のマイクロプレート比色分析システムの開発
  • ケッセイ チュウ ビリョウ キンゾク オヨビ タンパクシツ ノ マイクロ プレート ヒショク ブンセキ システム ノ カイハツ

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抄録

ウェル容量わずか400μlほどのマイクロタイタープレートと高感度比色試薬を利用することで,血清試料と試薬のダウンサイズ化を図った。更にマイクロピペットをはじめとする周辺機器を整備することで,簡便で高精度な測定システムを構築した。ヘテロ環アゾ化合物を用いての鉄,銅,亜鉛の迅速分析,血清鉄と薬剤鉄の同時定量,亜鉛測定における陽イオン性ポルフィリンを用いての試料の超微量化,更にラテックス免疫凝集反応を利用したα2-マクロブロブリンとアルブミンの定量など,試薬量250μlを限度として,50~6.3μlの試料量で,μmol/lの濃度レベルの測定に成功した。しかし一部の方法において,血清中に共存するビリルビンやタンパクによる影響の問題を残している。このように本稿においては臨床分析におけるマイクロタイタープレートの活用とその問題点を中心に議論する。

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 49 (12), 921-927, 2000

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (30)*注記

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