建築協定地区における協定違反の発生実態と発生抑制の課題

書誌事項

タイトル別名
  • The Situation and the Prevention Problem of the Violation of Building Agreement
  • 建築協定地区における協定違反の発生実態と発生抑制の課題--茨城県の2地区を事例に
  • ケンチク キョウテイ チク ニ オケル キョウテイ イハン ノ ハッセイ ジッタイ ト ハッセイ ヨクセイ ノ カダイ イバラキケン ノ 2 チク オ ジレイ ニ
  • 茨城県の2地区を事例に
  • A Case Study of 2 Agreement Areas in Ibaraki Pref.

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抄録

建築協定地区における協定違反例を整理し、発生過程、居住者意識、空間計画などを関連づけて分析し、協定違反の発生を構造的に把握した。運営委員会が市と連携して事前協議をすすめてきたT地区と、組織運営のなかったS地区を対象に事例比較した結果、協定違反はS地区で多く、少なくとも35.2%の区画にみられた。T地区で、運営委員会との協議により違反工事が是正された例と是正されなかった例の違いは、協定内容をよく理解せず事前届け出なしに着工した点と、違反を認識して着工した点にある。S地区では、協定規制を実施するうえで空間計画上の制約があり、それが多数の協定違反の発生につながっていた。S地区も含め、居住者が違反発生は協定をよく理解していない場合に多く、協定違反防止策にはまず居住者の協定理解を深めることが重要である。協定規制に対し空間計画上の制約が大きいという問題に対しては、運営委員会の適切な対応策が求められる。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 46 (3), 529-534, 2011

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (4)*注記

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