書誌事項
- タイトル別名
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- Questionnaire Survey of Injuries and Incidents during Bush Cutter Operations
抄録
刈払機によるケガを防ぐための啓発活動に役立てることを目的に,宮城県栗っこ農業協同組合員を対象にアンケート調査を行って作業時のケガやヒヤリ体験の事例を収集し,結果を分析した.<BR>ケガを防ぐには各種防護用具を装着し,安全など服装を整えて作業に臨むことが重要である.作業中の緊張感を持続させるには,“事前に決めた30分前後の時間で休憩を取る”ことが有効と考える.背負い式刈払機では,キックバック時に生じるシャフト桿の前後方向の移動量制限,および刈払機の動きを制御する操作性に優れるハンドル形状,に関する検証が望まれる.肩掛け式刈払機では,ベルト長さの調整と刈刃安定用アタッチメントの装着が,飛散物発生に及ぼす影響を検証する必要がある.ハンドル形状や取付け位置の可変化は作業者が刈払機に望むことであり,これらがケガの減少につながる可能性を検証するのも有意義と考える.<BR>作業者には,特徴をもった各種刈払機やアタッチメント,防護用具の存在を知らない割合が高い.一方,製造者には作業者の声が十分に届いてないと推察する.ケガの防止には情報の共有が重要であり,多数の作業者と接する機会のある組織には,両者の間を仲介する社会的使命がある.作業者の健康と安全を守るため,携行式の“事故防止のための小冊子(仮題)”を作成するなど,新たな啓発活動を推進することも求められる.
収録刊行物
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- 農作業研究
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農作業研究 46 (3), 95-105, 2011
日本農作業学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679203260928
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- NII論文ID
- 130004519411
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- ISSN
- 18832261
- 03891763
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可