ロシアのプリモイア(沿海州)の後期更新世~完新世の堆積物に含まれる火山ガラスの分布(紹介)

書誌事項

タイトル別名
  • Distribution of volcanic glass in Late Pleistocene to Holocene coastal deposits in Primorye, north-western Sea of Japan (Introduction)
  • ロシアのプリモイア(沿海州)の後期更新世~完新世の堆積物に含まれる火山ガラスの分布〔英文〕
  • ロシア ノ プリモイア エンカイシュウ ノ コウキ コウシンセイ カンシンセイ

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抄録

日本海の西北に位置するロシアのプリモイア(沿海州)の海岸沿いに分布する上部更新統〜完新統の各種堆積物(潟,湖,埋没土,砂丘,土壌,段丘など)に含まれる火山ガラスの含有量の鉛直的変化,およびガラスの形状・屈折率の検討を行った.その結果,1)完新世堆植物に含まれる火山ガラスは白頭山の噴火活動に伴うもので,その噴火・降灰を示すと考えられるガラス含有量のピークは3つあり,それぞれ300〜400年,1000年,2200年B. P.の年代を示すこと,2)後期更新世の最終氷期に形成された段丘堆積物に含まれる火山ガラスは,2.1〜2.2万年B. P.に噴出した姶良Tn火山灰に由来するものであること,を明らかにした.本論文は,プリモイア(沿海州)およびその周辺地域の上部更新統〜完新統の層序学的研究が火山灰を用いることによってより詳細に進められること,さらに広域にわたる対比が可能であることを示している.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 47 (6), 563-568, 1993

    地学団体研究会

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