著明な低ガンマグロブリン血症を伴つたくすぶり型成人T細胞白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Smoldering Type Adult T Cell Leukemia Associated with an Extensive Hypogammaglobulinemia

抄録

佐世保市出身の44才男子の躯幹, 四肢に自覚症状のない紅色丘疹や浸潤性紅斑が播種状にみられた。組織学的には真皮上層から中層にかけて異型性のあるリンパ球様細胞の稠密な浸潤が認められ, その一部は表皮内にも浸潤し, 微小膿瘍を形成していた。個々の異常細胞は, 核に深い切れ込みをもち, OKT4, OKT11, Tac, Leu3a+3bおよびLeu4に陽性を示した。検査所見: 白血球数7,500/mm3, リンパ球10%, 異常リンパ球1%, LDH 541 IU/L, ガンマグロブリン0.58g/dl, 抗ATLA抗体陽性。当初ベタメサゾン3mg/日の10日間投与により皮疹は消退したので漸減し, 0.5mg/日を維持量としたがその後再燃したのでエンドキサン100mg/日5日間併用した。現在ベタメサゾン1mg/日連日投与とエンドキサン100mg/日の5日目ごとの服用で経過観察中である。末血が白血化していない“くすぶり型”成人T細胞白血病に低ガンマグロブリン血症がみられた点が特異的であつた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 49 (1), 50-55, 1987

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (4)*注記

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キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679274657024
  • NII論文ID
    130004473270
  • DOI
    10.2336/nishinihonhifu.49.50
  • ISSN
    18804047
    03869784
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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