アトピー性皮膚炎の重症度と可溶性インターロイキン2レセプター(sIL‐2R)についての検討

書誌事項

タイトル別名
  • Correlation of Soluble Interleukin 2 Receptor with the Clinical Activity of Atopic Dermatitis.
公開日
2001
DOI
  • 10.2336/nishinihonhifu.63.290
公開者
日本皮膚科学会西部支部

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説明

血清中のsIL-2R濃度は, in vivoのT cellの活性化状態を知る指標であり,T cellの関与する種々の疾患における重症度の指標となりうる可能性が考えられる。我々は,皮膚炎惹起の病態にT cellが重要な役割を演じているアトピー性皮膚炎(atopic dermatitis, AD)において,血清中sIL-2RがADの病勢を反映するかの評価を行った。対象は,AD患者64例(0~85歳,21.4±16.3歳)101検体で,各時点での臨床的な重症度と各種臨床検査値(末梢血白血球数,好酸球%,好酸球数,血清LDH値,sIL-2R,血清総IgE値)との相関性を検討した。また,乾癬,慢性湿疹患者各5症例でのsIL-2Rも測定し,AD患者のものと比較した。その結果,(1)7歳以上のAD患者の重症度はLDHと最もよく相関した(rs=0.639)。(2)sIL-2Rも重症度をよく反映し(rs=0.516),軽快-増悪間の重症度の変化との相関性は,LDHのそれに匹敵した(それぞれrs-0.827, rs=0.825)。(3)0~60歳までのAD患者におけるsIL-2Rは,低年齢ほど高値を示す傾向があった。(4)IgEはADの重症度を反映しなかった。(5)sIL-2Rは,乾癬や慢性湿疹,特に紅皮症の患者でも高値であり,ADに特有のものではなかった。以上の結果から,sIL2RはADにおける特異的な指標とはなり得ないが,臨床上の重症度を反映する指標として活用できると結論した。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 63 (3), 290-295, 2001

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (39)*注記

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