アセトアミノフェンによる紫斑型薬疹の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Purpuric Drug Eruption Induced by Acetaminophen
  • 症例 アセトアミノフェンによる紫斑型薬疹の1例
  • ショウレイ アセトアミノフェン ニ ヨル シハンガタヤクシン ノ 1レイ

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抄録

15 歳,女性。2008 年 10 月下旬に 39℃の発熱と感冒症状が出現したため,翌日より数種類の薬剤を内服した。その約 72 時間後,顔面,体幹四肢に浸潤を触れる紫紅色斑が出現した。生検組織は,leukocytoclastic vasculitis の像を認めた。その後も同様の皮疹を繰り返すため当科へ紹介された。問診より,2009 年 1 月の発熱,感冒時に前回と同じアセトアミノフェンを内服し,内服 72 時間後に同様の皮疹が出現していたことが分かった。共通していたアセトアミノフェンによる薬疹の可能性を考え,カロナール® の内服テストを行ったところ,1 回常用量の 1/3 量の内服 48 時間後,顔面,体幹四肢に同様の皮疹が誘発された。アセトアミノフェンの紫斑型薬疹と診断した。薬剤添加リンパ球刺激試験 (drug-induced lymphocyte stimulation test : DLST) は陰性だった。発症機序として,薬剤に対する III 型アレルギーの関与を考えた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 75 (5), 444-447, 2013

    日本皮膚科学会西部支部

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参考文献 (1)*注記

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