骨髄異形成症候群に合併した壊疽性膿皮症の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Pyoderma Gangrenosum Associated with Myelodysplastic Syndrome
  • 症例 骨髄異形成症候群に合併した壊疽性膿皮症の1例
  • ショウレイ コツズイイケイセイ ショウコウグン ニ ガッペイ シタ エソセイ ノウ ヒショウ ノ 1レイ

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説明

症例は 55 歳,男性。皮膚科を受診する 1 年前に骨髄異形成症候群と診断され,血液内科で治療を受けていた。発熱と共に膿疱が四肢に多発し,やがて有痛性・穿屈性の皮膚潰瘍を形成した。抗生剤を投与した後も発熱は持続し,四肢の潰瘍も拡大したため 2006 年 9 月に当科に紹介された。当初,皮膚症状から壊疽性膿皮症を疑った。潰瘍部の病理組織像では,真皮全層にわたって好中球の浸潤がみられた。以上のことから骨髄異形成症候群に伴う壊疽性膿皮症と診断した。治療はプレドニゾロンを投与し,解熱傾向が認められ,皮膚症状も改善した。本症例は発熱とともに小膿疱が出現し,急速に拡大した潰瘍型壊疽性膿皮症の典型例であった。1987 年から2011 年までの本邦における骨髄異形成症候群に合併した壊疽性膿皮症の集計を行ったところ,骨髄異形成症候群に伴う壊疽性膿皮症は 55 例が報告されており,男性に発症することが多かった。壊疽性膿皮症の治療は主にステロイドの経口・経静脈的投与がなされていた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 74 (6), 589-594, 2012

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (11)*注記

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