放射線照射後に多発肺転移を来した会陰部のverrucous carcinoma

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  • Verrucous carcinoma of the perineum metastasizing to the lung after radiotherapy

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抄録

症例は81歳,女性。Verrucous carcinomaと確定診断するまでに3度の生検を要した。腫瘍は会陰部に発生し,深部まで達しており,高年齢であったため手術は行わず,放射線治療を施行した。放射線照射終了2ヵ月後,鼠径リンパ節および多発肺転移を来し,呼吸不全で死亡した。Verrucous carcinomaの病理組織学的診断は高分化のため,尋常性疣贅や有棘細胞癌等との鑑別が非常に難しい。そのため早期に広範囲かつ深部までの生検が必要である。また治療に関しても,放射線治療後にanaplastic transformationが生じるとされており,放射線治療の是非に関しては議論が多い。それゆえverrucous carcinomaに対する放射線治療の適応に関しては,個々の症例において慎重に検討する必要がある。

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