高速向流クロマトグラフィーによる鶏卵卵黄中のリン脂質の分離

  • 渋沢 庸一
    東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
  • 竹内 尚子
    東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
  • 神藤 平三郎
    東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
  • 伊東 洋一郎
    Laboratory of Biophysical Chemistry, National Heart Lung, and Blood Institue, National Institutes of Health

書誌事項

タイトル別名
  • Separation of Phospholipids from Hen Egg Yolk by High-Speed Countercurrent Chromatography
  • コウソク コウリュウ クロマトグラフィー ニ ヨル ケイラン ランオウ チュウ ノ リン シシツ ノ ブンリ

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説明

高速向流クロマトグラフィー(HSCCC)により,鶏卵卵黄中のホスファチジルコリン(PC),ホスファチジルエタノールアミン(PE)の大量分離を行った.各種有機溶媒と水系とから構成される34種類の二相,三相系について,各相の比を求めるとともに,二相系では上層と下層間,三相系では上層と中間層間におけるPC,PEのミセルの形成状態や分配係数を求めた.その結果,酢酸メチル,n -ヘキサン,アセトニトリル,水から構成される二相又は三相系では,PEはミセルを形成した.クロロホルム : n -ヘプタン : n -ブタノール : メタノール : 60% 酢酸=2 : 3 : 2 : 3 : 5 の二相系の上層を固定相,下層を移動相に用いて(流量: 1 ml/min),鶏卵卵黄の高速向流クロマトグラフィー(HSCCC)分離を試みた.PC,PEのリン脂質は,単純脂質から完全に相互分離が可能であった.HSCCC画分中のPC,PE,単純脂質は薄層クロマトグラフィーにより確認した.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 54 (12), 1149-1154, 2005

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (44)*注記

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