安定な導電性酸化スズ薄膜の電気特性

書誌事項

タイトル別名
  • Electrical Behaviours of Stable Conductive Tin Oxide Films
  • 導電性酸化すず薄膜の研究 II  安定な導電性酸化すず薄膜の電気特性

説明

酸化スズ薄膜は光透過性のよい安定な金属酸化物薄膜である。しかし,この薄膜は薄膜作成温度範囲が広く,薄膜作成温度によって薄膜の特性が異なる。電気特性の再現性のよい薄膜を得るには,十分温度調節した電気炉の中で薄膜作成温度730℃とし薄膜成分としてスズに対しアンチモンを2%含有する薄膜が適していることを見いだした。本報告ではこの酸化スズ薄膜の電気抵抗率の経年変化および温度係数の経年変化を長期間にわたって測定し薄膜成分についてさらに詳細な解析を行なった。また作成温度730℃の薄膜は,これ以下の温度で作成した薄膜にくらべて電気抵抗率,温度係数の経年変化が小さく安定である。<BR>薄膜の特性として面積抵抗率20Ωないし1.9kΩの範囲で抵抗値の変化率は耐湿,負荷,負荷寿命,温度サイクルなどの試験で±10%以内である。酸化スズ薄膜はその作成プロセスを適当に選べばきわめて安定性の高い透明導電性薄膜として利用することができることを見いだした。

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