大気中の塩化アンモニウムおよび硝酸アンモニウムの挙動とその解離平衡

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  • Behavior of Ammonium Chloride and Ammonium Nitrate in the Atmosphere

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国立科学博物館付属自然教育園(東京都=港区白金台)において夏季(1985年6月11~22日)および冬季(1986年2月4~9日)にアンモニア, 塩化水素, 硝酸ガスとそれらの塩類(アンモニウム塩, 塩化物, 硝酸塩)をフィルター法および拡散デニェーダー法により分別捕集し, イオンクロマトグラフィーにより測定した。その結果, 大気中での塩化アンモニウム, 硝酸アンモニウムの解離平衡 NH4Cl(s)〓NH3(g)+HCl(g), NH4NO3(s)〓NH3(g)+HNO3(g)は, 気温の影響を大きく受け, 気温の上昇にともないガスと塩(粒子)の和に対するガスの割合が上昇した。そして, 熱力学的に導びかれた塩化アンモニウム, 硝酸アンモニウムの解離平衡と実測値は, 高湿度でこれらの塩の潮解点を越す場合を除くとほぼ一致し, 大気中においてこれらの解離平衡が成立することが認められた。

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