実地臨床の観点から

説明

味覚障害の患者数は増加してきており, 潜在的な患者も多く, 今後も減少してゆくとは考えがたい. その原因は, 現代の食生活, 亜鉛をはじめとする必須栄養素の不足, 種々の合併症, 薬剤の濫用, 心身症・うつ病, 高齢化社会, などの要因が, 複雑に関与しあって悪循環をきたしているためと考えられる. すなわち味覚障害は明らかに生活習慣病の一種であり, 社会問題である.<br>耳鼻咽喉科医として必要なことは, 患者の訴えに対して, 簡便化した検査でもよいのでともかく味覚障害を評価することと, 患者のライフスタイルを全人的な視点で診て, 粘り強い長期の対応をすることである.

収録刊行物

  • 口腔・咽頭科

    口腔・咽頭科 22 (1), 21-24, 2009

    日本口腔・咽頭科学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679402938496
  • NII論文ID
    130004553061
  • DOI
    10.14821/stomatopharyngology.22.21
  • ISSN
    18844316
    09175105
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ