佐用川流域で発生した洪水災害及び土砂災害の検証と避難意思決定支援の在り方

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タイトル別名
  • Validation of Flood, Sediment Disaster at the Sayo River Basin and Method of Evacuation Decision-making Support
  • サヨウガワ リュウイキ デ ハッセイ シタ コウズイ サイガイ オヨビ ドシャ サイガイ ノ ケンショウ ト ヒナン イシ ケッテイ シエン ノ アリカタ

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抄録

<p> 今後増加すると予想される降雨による災害に対する備えを強化するため,現状の防災システムを補完する目的で防災担当者及び住民に対し,避難の意思決定を支援するシステムの開発を進めている.本論文では2009年の佐用豪雨災害を取り上げ,洪水災害及び土砂災害に対する再現計算を行う.単独の降雨データによる計算のみならず,複数の降雨データによるアンサンブル計算を行い各災害に対する危険度を算定する.洪水災害に関しては,雨量データから浸水深分布及び危険度分布を算定しそれを基に避難最適経路が見積もられる.各計算結果の精度は浸水実績データ等により検証される.10 mDEMよりも5 mDEMを用いた方が実際の浸水深分布に近づけることができると分かった.土砂災害に関しては,警戒レベル分布や危険度分布の算定の他,危険度指標が見積もられる.その計算精度は実際の崩壊・非崩壊データを用いて検証される.雨量及び土壌雨量指数のみを用いた危険度よりも複数の危険因子を考慮して算定した危険度の方が実際の崩壊・非崩壊との相関が良くなることが分かった.さらに本研究では複合災害に対する危険度を見積もり,防災担当者及び住民に対し避難指針を示す.</p>

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