地域社会における高齢者に対する役割期待と遂行のための促進要因 : フォーカス・グループ・インタビュー法を用いて

書誌事項

タイトル別名
  • ROLE EXPECTATION FOR THE ELDERLY AND THE PROMOTING FACTORS OF ROLE CONDUCT IN THE COMMUNITY : BY THE FOCUS GROUP INTERVIEW METHOD
  • チイキ シャカイ ニ オケル コウレイシャ ニ タイスル ヤクワリ キタイ ト スイコウ ノ タメ ノ ソクシン ヨウイン : フォーカス ・ グループ ・ インタビューホウ オ モチイテ

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抄録

目的 本研究は、住民が話し合いを通じて地域社会における高齢者の役割を見直し、その役割を実践することを通じて社会参加を促進するためのアクションリサーチによる地域介入の第1段階として実施した。本研究の目的は、地域社会における高齢者に対する役割期待と役割遂行のための促進要因を住民の視点で明らかにし、地域の独自性と住民の主体性に基づく社会参加促進型ヘルスプロモーションプログラムの計画と実践に結びつけることである。方法 札幌市に近接する中核市O地区に居住する地域活動に関心のある30〜60歳未満7名と60歳以上7名の2グループに対するフォーカス・グループ・インタビューを2010年5月に実施した。インタビューから得られた結果をカテゴリー化し分析した。結果 地域社会における高齢者に対する役割期待は、[高齢者をささえる][子育てのサポート][世代間交流][親しい近所つきあい][自治会運営][美化活動]の6カテゴリーであった。高齢者の役割遂行を促進する要因は、《高齢者》《地域住民》《社会環境》の3つの大カテゴリーが抽出された。結論 地域コミュニティの関係づくりは、役割期待及び役割遂行の促進要因の両方に関連する根幹的なものであることが推察された。フォーカス・グループ・インタビューを通じて参加者の思いや気づきを表出し、地域の共通課題が認識されたことは、コミュニティのエンパワメント・プロセスの始まりでもあった。

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