ウリ科植物の苦味成分を調節する遺伝子

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キュウリ,メロン,スイカは,世界中で栽培され食されるウリ科の農作物である.これらには,トリテルペンであるウリ科特有のククルビタシン類が含まれている.ククルビタシン類は,いわゆる「ウリ臭い」臭気を兼ね備えた特徴ある苦味を有するため,農作物の商品価値を左右しかねない物質である.一昔前までキュウリの蔕は果実中心部に比べて苦味が強かったため,調理の際に廃棄していた方も多いだろう.実際に,キュウリの蔕は,苦味の正体であるククルビタシンC (1)を多く含んでいる.最近Zhouらが,キュウリ由来のククルビタシンC,メロン由来のククルビタシンB (2),スイカ由来のククルビタシンE (3)(図1)の各々の産生量を調節する遺伝子を同定したので,本稿にて紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Zhou Y. et al., Nat. Plants, 2, online 28 Nov. 2016, doi:10.1038/nplants.2016.183<br>2) Shang Y. et al., Science, 346, 1084–1088(2014).<br>3) Oh H. et al., Planta Med., 68, 832–833(2002).

Journal

  • Farumashia

    Farumashia 53 (9), 920-920, 2017

    The Pharmaceutical Society of Japan

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