物理教科書に現われる数式と高校数学との関連

書誌事項

タイトル別名
  • Correlation between Equations Appeared in Physics Textbooks and High-School Mathematics

説明

高等学校の物理の教科書には,公式あるいは重要な式と称して式番号の付けられたもの220余式,式番号のないものも含めると300余の式が,無策意とも思われるように配慮を欠いて掲げられている.これらの式のうち高等学校数学の学習内容に属するものは全体の30パーセント強で,残りの70パーセント弱は小・中学校の算数・数学知識に属する.高等学校数学の学習項目で見ても,全項目の4分の1が物理の式に関連しているにすぎない,高等学校数学は質・量ともに高校の物理学習の決定的な関所ではない.むしろ高校数学の枠外の数式の多さが,初学者にとっては数式の洪水・羅列と映り,その取扱いには系統性が乏しく,一層物理の学習の困難さを印象付けている,これらの数式の精選や配列の工夫によって,より学び易い高校物理も可能なのではなかろうか.

収録刊行物

  • 物理教育

    物理教育 37 (1), 35-38, 1989

    日本物理教育学会

被引用文献 (1)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679491710080
  • NII論文ID
    110007488762
  • DOI
    10.20653/pesj.37.1_35
  • ISSN
    24321028
    03856992
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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