新式醤油に関する研究(第8報)

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タイトル別名
  • Studies on Shinshiki Shoyu (Semi-Chemical Soy Sauce). Part VIII
  • Chromatographic Identification and Determination of Organic Acids
  • 有機酸の分離,定量

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抄録

(1) 脱脂大豆を塩酸分解した分解液,中和液,熟成液及びアミノ酸液,天然醸造醤油等のエーテル抽出物につきシリカゲルクロマトグラフィーにより有機酸を分離定量した.酸分解液より蟻酸,酢酸,プロピオン酸,酪酸(イソ酪酸),レプリン酸,ピルビン酸,乳酸,コハク酸,α-ケトグルタール酸,ピログルタミン酸,グライコール酸,蓚酸,リンゴ酸,クエン酸等の既知酸の外に新にヴァニリン酸,シリンガ酸,ヴァニリン,シリンガアルデヒド,アクロレイン, α-ケト酪酸,プロトカテキュ酸,ハイドロキノン,マレイン酸,マロン酸,アコニット酸等を分離確認した.<br> (2) 有機酸中レプリン酸が圧倒的に多く次で蟻駿,酢酸クエン酸が多くその他は少い.麹添加により乳酸,コハク酸が増え,蟻酸は減少する.ヴァニリン酸,シリンガ酸は大部分遊離型であり,α-ケト酪酸,ンブリン酸,揮発性酸等の外は大部分結会型として存在する.アミノ酸液は新式醤油と似た酸組成であるが揮発性酸が多い.天然醸造醤油は蟻酸,レブリン酸は微量で乳酸が大部分を占め,次で酢酸,コハク酸が多く,リンゴ酸,クエン酸は殆ど存在せず,酸分解液とは異った組成を有している.

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