醤油香味成分に関する研究(第21報)

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the Flavorous Substances in Soy Sauce. Part XXI
  • ショウユ コウミ セイブン ニ カンスル ケンキュウ 21
  • The Content Changes of Organic Acids Caused by Heating
  • 醤油抽出酸の火入変化

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説明

(1) 醤油抽出酸の分離定量をMardhall等の方法及びBulen等の方法を改良して行った.<br> (2) 醤油抽出酸,シリンガ酸,バニリン酸(安息香酸も含む),レブリン酸,酢酸,ピルビン酸(未確認),蟻酸,コハク酸,乳酸等につき遊離型と結合型に分けて,上記クロマトグラフにより分離し,個々のについてその加熱による変化を調べた.<br> (イ) その結果酸味成分の上昇は丸大豆仕込は少なく,脱脂大豆仕込に多かった.<br> (P) またそれらの変化する酸の種類から,天然醸造醤油と新式2号醤油は,全く異る性質の変化を受けることが判明した.<br> (3) 乳酸は醤油抽出酸中最も多く存在するが,脱脂大豆仕込は生醤油のうちから丸大豆仕込に比較して多量存在し,しかも火入による増加率が高い.従って火入により醤油の酸味が増大する主原因は,乳酸の増加にあると考えられる.<br> (4) 溷濁した生醤油から炭化水素C28H56を分離した.<br> (5) 新式醤油よりα-ケト酪酸に相当する誘導体を分離した.

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