イワシ筋肉の比熱に及ぼす成分組成と温度の影響

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  • Effects of composition and temperature on the specific heat of Japanese anchovy (<i>Engraulis japonicus</i>) muscle
  • Effects of composition and temperature on the specific heat of Japanese anchovy (Engraulis japonicus) muscle

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説明

食品の加熱過程で起こる変化を理解するためには,正確な食品の熱物性値が必要不可欠である.本研究では,粗脂肪含量の異なるカタクチイワシ筋肉の比熱(比熱容量)を示差走査熱量計(DSC)によって測定し,粗脂肪含量や水分含量および温度の影響を調べた.カタクチイワシ筋肉の粗脂肪と水分を定量した結果,購入時期や筋肉の位置によって粗脂肪含量が大きく異なったとしても,粗脂肪含量と水分含量の合計はほぼ一定であることが示された.DSC測定より求めた100°Cにおける比熱の値は水分含量の増加とともに直線的に増加することが明らかになった.また,62~115°Cの温度範囲において,比熱の値が温度の上昇とともにわずかながら直線的に増加することが示された.以上の結果をもとに比熱推算のための実験式を得て推算精度を検討したところ,実験結果を良好に近似することが示された.

収録刊行物

  • 熱物性

    熱物性 26 (3), 122-127, 2014

    日本熱物性学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (20)*注記

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