イヌにみられた血管肉腫の3例

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タイトル別名
  • Three Cases of Canine Hemangiosarcoma
  • イヌ ニ ミラレタ ケッカン ニクシュ ノ 3レイ

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抄録

イヌの血管肉腫の3症例について, その血液ならびに血清生化学的検査所見を比較検討した. これらの肉腫はそれぞれ心臓, 脾臓および皮下組織に原発したものであり, 白血球増多, 血清総ALPとCPK活性の上昇が全例に認められた. しかし, イヌの血管肉腫では重要な所見の1つとされている貧血は心臓原発血管肉腫の1例にみられたのみであった. 白血球増多および血清総LDH活性上昇の程度は腫瘍の転移あるいは組織侵襲の度合と概ね一致するものであり, また, 心臓および脾臓原発例のCPK-MBおよびCPK-MM活性の上昇はそれぞれ, 右心房と大腿部骨格筋における腫瘍の増殖, 組織侵襲に伴う筋線維の変性・壊死によるものと考えられた.

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