母豚への鉄二剤投与が子豚の貧血予防・発育および育成率に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of Iron Administered to a Sow on Growth, Raising Rate, and Prevention of Anemia of Her Young
  • 母豚への鉄剤投与が子豚の貧血予防・発育および育成率に及ぼす影響
  • ボ ブタ エ ノ テツザイ トウヨ ガ コブタ ノ ヒンケツ ヨボウ ハツイク

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説明

子豚の鉄欠乏性貧血の予防には, 従来デキストラン鉄の子豚への筋肉内注射が, 広く応用されてきているが, 今回, アミノ酸キレート鉄およびフマール酸第一鉄を母豚に経口投与し, 子豚の貧血予防, 発育, 育成率等に及ぼす影響を検討して次の結果を得た.<BR>1. 子豚のヘモグロビン量およびヘマトクリット値は, デキストラン鉄の筋肉内注射区が最に高く, 次いでアミノ酸キレート鉄区, フマール酸第一鉄区, 無処置区の順であり, 得られた測定値の分散分析・回帰式から, 貧血予防には, デキストラン鉄の2回の筋注が最も効果が高く, またアミノ酸キレート鉄を母豚に投与した場合にも, その効果は十分に期待できるものと考えられた. しかし, フマール酸第一鉄を母豚に投与した場合には, その効果はあまり認められなかった.<BR>2. 子豚の発育は3週齢まで差を認めず, 4週齢に至ってデキストラン鉄区と無処置区との間に有意差が認められた. また子豚の週間増体重と週間平均ヘモグロビン量との間には, 2週齢以降において高い正の相関が認められた.<BR>3. 子豚の育成率は, アミノ酸キレート鉄区およびフマール酸第一鉄区が, デキストラン鉄区および無処置区よりも良好で, 母豚に鉄剤を投与した場合には, 子豚の育成率の向上が期待できるものと考えられた.

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