繁殖性と産乳性が低いホルスタイン種体細胞クローン牛の臨床所見ならびに病理所見

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タイトル別名
  • Reproductive Examination and Histopathological Findings of Somatic Cell-Cloned Holstein Friesian Cows with Low Reproductive and Low Lactational Performance
  • ハンショクセイ ト サンニュウセイ ガ ヒクイ ホルスタインシュ タイサイボウ クローンギュウ ノ リンショウ ショケン ナラビニ ビョウリ ショケン

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抄録

繁殖性または産乳性の低下が認められたホルスタイン種体細胞クローン牛2頭 (コディ1, コディ2) について検査した. コディ1はAIとETを合わせて15回実施し, 2回妊娠したが流産し, 61カ月齢の時に病理解剖に供した. コディ2は2産したものの, 分娩間隔は690日であった. この2頭に下垂体からのLH分泌能を検査するためGnRH類似体 (酢酸フェルチレリン, 100μg/頭) を筋肉内投与したが, LH分泌の反応性に異常は認められなかった. コディ1の剖検では子宮角の変色と低形成が認められ, 組織学的には子宮の動脈に石灰沈着が存在し, 子宮内膜には動脈の増加が確認された. コディ2の乳成分は正常であったが, 305日乳量 (初産次3, 897kg, 2産次6, 312kg) は細胞提供牛 (平均11, 015kg) と比較して低かった. 以上より, ホルスタイン種体細胞クローン牛のなかには繁殖性および産乳性の低下する個体が存在する可能性が示唆された.

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