栃木県におけるブルータングウイルスの流行と検出遺伝子の分子系統樹解析

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タイトル別名
  • Phylogenetic Analysis of Bluetongue Viruses Spread in Tochigi Prefecture, Japan
  • トチギケン ニ オケル ブルータングウイルス ノ リュウコウ ト ケンシュツ イデンシ ノ ブンシ ケイトウジュ カイセキ

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抄録

2005年,栃木県でブルータングウイルス(BTV)が流行した. 牛の抗体調査の結果,1994年の県内初の流行確認以降最も早く広範囲な流行であった. 2001年,2003年,2005年の県内流行BTVにおける血清型特異中和抗原VP2をコードするRNA分節2,内殻コア蛋白VP3をコードするRNA分節3および非構造蛋白質NS3/NS3AをコードするRNA分節10の分子系統樹解析を実施した. その結果,RNA分節3および10の解析から,国内株はアジア・オーストラリア株の一部に近縁で,独立した固有のグループを形成することが判明した. いっぽう,RNA分節2の解析から少なくとも 2001年以降の県内流行は血清型21によるものと確認された. 以上から,元来近隣諸国から侵入したBTVの一部が国内に定着し流行を繰り返している可能性が示唆された.

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