孤立性気管支扁平上皮乳頭腫の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Solitary Bronchial Papilloma

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説明

気管, 気管支に発生する孤立性乳頭腫は稀な疾患である。今回我々は孤立性気管支扁平上皮乳頭腫の1例を経験したので報告する。症例は60歳, 男性, 健康診断にて胸部異常陰影を指摘され来院した。胸部X線, CTでは右下葉無気肺像を認めた。気管支鏡検査では右下幹をほぼ完全に閉塞する淡紅色の表面平滑の腫瘍を認めた。生検では扁平上皮乳頭腫との結果であったが, 位置的に内視鏡的完全切除は難しく, 悪性化の恐れも否定できないため, 右中下葉切除を行った。腫瘍は下幹より発生し乳頭状を呈する大きさ10mmのポリープ状で, 切除組織の病理診断は扁平上皮乳頭腫であった。本邦では今までに24例の報告があり, 本例を含めた25例につき文献的考察を加えて報告する。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 15 (5), 444-450, 1993

    日本呼吸器内視鏡学会

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