英語の多感覚音韻認識プログラムが日本人幼児の英語音韻習得に及ぼす効果

書誌事項

タイトル別名
  • A Multisensory Program for Teaching English Phonological Awareness Skills to Japanese Children
  • エイゴ ノ タカンカク オンイン ニンシキ プログラム ガ ニホンジン ヨウジ ノ エイゴ オンイン シュウトク ニ オヨボス コウカ

この論文をさがす

抄録

本研究では, 日本語母語者の音韻処理特徴に応じた年少児向けの英語音韻習得方法の効果を検討した。本研究で検討したのは, 英語の音素を表現する手段として文字, 絵, 動作を学習し, それらの多感覚的な手段を用いて英単語の音声を分析したり, 音素から英単語の音声に統合したりする活動を行うという方法(多感覚音韻認識プログラム)であった。多感覚音韻認識プログラムに基づいた活動を継続的に行った多感覚認識I(5~6歳児35名), メディアを用いて, 英語の音素や単語の発声, 英語の歌の活動を行った音声体験(4~6歳児26名), 音声体験プログラムに続けて, 多感覚音韻認識プログラムに基づいた活動を行った多感覚認識II(4~6歳児22名), 同年齢の統制について, 英語音韻習得能力の指標となる3つの課題の成績を比較した。その結果, 1)多感覚認識IIは, 他の群よりも音韻認識課題の成績が良かった。2)多感覚認識I, 多感覚認識IIは, 統制よりも, また, 多感覚認識IIは, 音声体験よりも, 1音節反復課題の成績が良かった。3)多感覚認識IIは, 他の群より非単語反復課題の正答数や音節再生数が多かった。

収録刊行物

  • 教育心理学研究

    教育心理学研究 58 (4), 491-502, 2010

    一般社団法人 日本教育心理学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (5)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ