書誌事項
- タイトル別名
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- SITE PLANNING AND BOUNDARY IN SCHOOL CAMPUS : A study on the planning of elementary schools in Nan-Tou county of Taiwan Rebuilt after Ji-Ji earthquake No. 1
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抄録
本研究は台湾南投県のジジ地震後に再建された小学校計画に関するものである。1999年の9月21日に台湾で大地震が発生し、倒壊した学校校舎を短期間で再建することが国の課題となったが、この計画を行う際に開放式教育理念の導入やキャンパス空間計画の新しい設計手法が採用され、単なる建替ではない新たな学校計画の契機となったという点で非常に注目された。今回調査した多くの小学校は台湾において短期間で同時に行われる大規模なキャンパス計画によって生みだされたものである。本研究はこれらの新しい学校計画を分析・考察することによってその問題点や課題を浮かび上がらせるとともに、今後の台湾の学校建築の計画指針を得ることを目的としている。再建された学校は総計293校であり、その中の220校は小学校、更にその中の110校は南投県に位置している。またその中で56の小学校は校舎が全壊しており、その内の建替対象となった54の小学校が本研究の調査対象である。本報はその1として校舎の配置計画と敷地境界の構成に注目して分析・考察を行ったものである。研究の考察は以下の3点にまとめた。1) 校舎と敷地利用に関して、調査校の88.9%が敷地面積に対する校舎面積の割合が基準に達していないことが分かった。また児童一人当たりの校舎面積は、調査校の9.3%が基準に達していないことがわかった。このケースは1681人以上の児童数を持つ大規模学校に見られる。この問題に対処するには学校で児童数を少なくし児童一人当たりのスペースを増やすのが簡単な方法であるが、できれば法的・経済的に可能な範囲で学校の校舎面積を増やし、児童の一人当たりの面積やパーソナルスペースを増やすべきであろう。2) 地震後再建された54ヶ所の学校における校舎配置タイプを明らかにした。一般教室や特別教室などの配置に注目して、調査対象の学校施設を全部で5つの校舎配置タイプ、1)線型連続式 2)中庭式 3)分散式 4)繋ぎ式 5)集中式に分類した。台湾において、50年代以前の学校計画でよく採用された形式は、片側廊下の細長い校舎を複層に積み上げるタイプであった。その後増築などで空間配置はコの字型・口の字型に拡張していった。調査校では、往来からある一般的なタイプに加えて、新しい配置形態が登場していることが明らかになった。学校再建と新しい教育理念とが結びつき、多様で豊かな空間形態が生み出されたと言える。特に新しいタイプである繋ぎ式や集中式の校舎では、全ての教室から等しい距離で学校内のさまざまな場所にアクセスすることができる。3) 新しい学校の敷地境界のデザインは、近年の学校を地域に開いていくコンセプトに沿って、開放的なものが採用されるようになってきた。ただこれらは山間部に位置するものが多く、市街地は安全のためにまだ閉鎖的な塀や門を採用する傾向が見られる。しかしその場合でも高い塀でもコンクリート製ではなく、金網など学校の敷地内部を見渡せるものも増え、地域と学校との(視覚的な)つながりは増している。今後の学校計画では、安全を確保しながらも、学校開放のコンセプトに沿って学校と地域の視覚的な関係性を築いていくことが重要である。
収録刊行物
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- 日本建築学会計画系論文集
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日本建築学会計画系論文集 71 (608), 19-26, 2006
日本建築学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679760590464
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- NII論文ID
- 110004809798
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- NII書誌ID
- AN10438548
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- ISSN
- 18818161
- 13404210
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- NDL書誌ID
- 8071233
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可