Recombinant interleukin-2を投与し6年間経過観察している肺転移を伴う肝類上皮血管内皮腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A long-term survival case of hepatic epithelioid hemangioendothelioma with lung metastases treated with recombinant interleukin-2
  • 症例報告 Recombinant interleukin-2を投与し6年間経過観察している肺転移を伴う肝類上皮血管内皮腫の1例
  • ショウレイ ホウコク Recombinant interleukin-2 オ トウヨ シ 6ネンカン ケイカ カンサツ シテ イル ハイ テンイ オ トモナウ カンルイ ジョウヒ ケッカン ナイヒ シュ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は37歳女性.2009年1月,健診で肝機能障害を指摘され近医を受診し,単純CTにて肝および肺に多発結節病変を認められたため精査加療目的に当科紹介となった.造影CTでは肝被膜下を中心に境界明瞭な低吸収域が多発し癒合している所見を肝両葉に認めた.肝生検で豊富な硝子様の線維性間質内に腫瘍細胞を認め,免疫染色にて第VIII因子関連抗原,CD34陽性であり肝原発の類上皮血管内皮腫(hepatic epithelioid hemangioendothelioma:HEHE)と診断した.同年4月よりrecombinant interleukin-2(rIL-2)の投与を開始し,6年間外来通院にて治療を継続し,病変体積の減少が得られている.HEHEの生物学的悪性度は低いとされるが,既に腫瘍が肝全体を占めるように多発した切除不能例として発見されることが多い.本疾患の長期間の臨床経過を示した報告が少ないことから,本症例について報告する.

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 56 (7), 356-365, 2015

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (20)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ