インターフェロン併用集学的治療を行ったC型急性肝炎の2例

書誌事項

タイトル別名
  • Two cases of acute hepatitis type C that improved with multidisciplinary therapy and interferon
  • 症例報告 インターフェロン併用集学的治療を行ったC型急性肝炎の2例
  • ショウレイ ホウコク インターフェロン ヘイヨウシュウガクテキ チリョウ オ オコナッタ Cガタ キュウセイ カンエン ノ 2レイ

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抄録

症例1は30歳代の男性.出生時の合併症によるてんかん発作を繰り返すため,抗てんかん薬を内服中であった.てんかん治療のため近医入院中に肝障害と意識障害を認め,当院紹介入院となった.高トランスアミナーゼ血症,プロトロンビン(PT)活性38%,肝性脳症II度,C型肝炎ウイルス(HCV)抗体低力価陽性,血清HCV RNA陽性より,HCVによる急性肝不全昏睡型と診断した.感染経路は不明であった.症例2は30歳代の男性.医師.HCV抗体陽性患者からの血液汚染事故によりC型急性肝炎(AHC)を発症した.入院後,低PT活性が持続し黄疸が遷延した.2症例ともに早期に集学的治療を行ない,インターフェロン(IFN)治療も併用した.IFN併用集学的治療により,肝機能は改善した.急性期を脱した後にもIFNを継続することでHCVの持続感染を阻止できた.HCVによる急性肝不全やAHCにIFNが有用である可能性が示唆された.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 53 (2), 101-108, 2012

    一般社団法人 日本肝臓学会

参考文献 (37)*注記

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