胆道閉鎖症術後生体肝移植後に発見された先天性気管狭窄症の1 例

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タイトル別名
  • Congenital Tracheal Stenosis Associated With Biliary Atresia Diagnosed in a Male Infant After Liver Transplantation: A Case Report
  • タンドウ ヘイサショウ ジュツゴ セイタイ カン イショク ゴ ニ ハッケン サレタ センテンセイキカン キョウサクショウ ノ 1レイ

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抄録

我々は胆道閉鎖症生体肝移植後に先天性気管狭窄症が発見され根治手術を施行し得た症例を経験したので報告する.症例は1 歳7 か月の男児.胆道閉鎖症にて日齢67 に肝門部空腸吻合術が施行された.同時に鎖肛,尿道下裂,右腎低形成を認めた.術後減黄が得られず当院移植外科へ紹介となった.7 か月時に上気道感染に伴い呼吸状態の悪化を認め,人工呼吸器管理となり,肝不全が進行したため8 か月時に生体部分肝移植が施行された.1 歳3 か月に喘鳴を伴う呼吸障害が再度出現したため当科紹介となった.画像診断にて気管気管支を伴う先天性気管狭窄症(限局型)と診断した.慢性拒絶に対して免疫抑制剤とステロイド投与を続けた状態で,1 歳7 か月時に気管形成術を施行した.術後軽度の創感染を認めた以外経過は良好であった.生体肝移植後の免疫抑制状態においても先天性気管狭窄症の根治手術は可能であり,治療を制限する要因にはならないことが判明した.

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