右気管気管支により肺葉性肺気腫をきたした1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Infantile Lobar Emphysema Associated With Tracheal Bronchus
  • 症例報告 右気管気管支により肺葉性肺気腫をきたした1例
  • ショウレイ ホウコク ウキカン キカンシ ニ ヨリ ハイヨウセイ ハイキシュ オ キタシタ 1レイ

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抄録

症例は1歳1か月,女児.生後8か月時に発熱,咳嗽,喘鳴が出現し細気管支炎と診断され近医に入院となった.胸部X線検査にて右上葉過膨張および右下葉の無気肺を認めた.胸部CT検査にて右上葉枝の分岐異常を指摘され当科紹介となった.気管支鏡検査にて右上葉気管支は気管分岐部の11mm頭側の気管側壁より分岐し,呼気時に内腔が閉塞しチェックバルブとなっていた.右気管気管支により右上葉肺葉性肺気腫,圧迫による右下葉無気肺をきたしていると考えられ1歳1か月時に右上葉切除術を施行した.切除気管支断端には明らかな異常所見を認めなかった.術後は特に問題なく経過し7日目に退院となった.術後1年経過し良好に経過している.乳児肺葉性肺気腫,無気肺を認めたときは本症も念頭において精査を行うことが必要でありmultidetector computed tomography(MDCT)は非常に有用であると考えられた.

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参考文献 (13)*注記

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