下大静脈腫瘍進展を認めた小児腎悪性腫瘍に対する手術

  • 中原 康雄
    独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児外科
  • 後藤 隆文
    独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児外科
  • 岩村 喜信
    独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児外科
  • 高橋 雄介
    独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児外科
  • 浅井 武
    独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児外科
  • 臼井 秀仁
    独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児外科
  • 青山 興司
    独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児外科

書誌事項

タイトル別名
  • Surgery for Pediatric Renal Malignancy With Cavoatrial Extension
  • 症例報告 下大静脈腫瘍進展を認めた小児腎悪性腫瘍に対する手術
  • ショウレイ ホウコク シタ ダイ ジョウミャク シュヨウ シンテン オ ミトメタ ショウニジンアクセイ シュヨウ ニ タイスル シュジュツ

この論文をさがす

抄録

小児の腎悪性腫瘍の中で,下大静脈よりも中枢側に腫瘍血栓が進展している場合は治療戦略が定まっていない.我々が,過去20年間に経験した症例は4例である.症例1は右心室内までの腫瘍進展例で,人工心肺・低体温循環停止下に摘出.症例2は下大静脈までの腫瘍進展例で術前化学療法後,下大静脈をサイドクランプし摘出.症例3は右心室までの腫瘍進展例で術前化学療法後,人工心肺下に摘出.症例4は下大静脈の腫瘍進展例で術前化学療法・放射線療法後,下大静脈合併切除し摘出.術前の化学療法は有効で,いずれの症例も手術関連の合併症はなかった.症例1はstage III,腎芽腫.症例2,4はstage IV,腎芽腫.症例3はstage IV,MRTKであった.症例3を除き現在無病生存中である.初診時に十分に腫瘍の進展の程度を評価し,術前化学療法後に,進展の程度によって適切な術式を選択することが肝要であると考えられた.

収録刊行物

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ