著明に拡張した十二指腸と右肺形成不全を伴ったC型食道閉鎖症合併十二指腸閉鎖症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Pulmonary Hypoplasia With Tracheoesophageal Fistula and Duodenal Atresia
  • 症例報告 著明に拡張した十二指腸と右肺形成不全を伴ったC型食道閉鎖症合併十二指腸閉鎖症の1例
  • ショウレイ ホウコク チョメイ ニ カクチョウ シタ ジュウニシチョウ ト ウハイ ケイセイ フゼン オ トモナッタ Cガタ ショクドウ ヘイサショウ ガッペイ ジュウニシチョウ ヘイサショウ ノ 1レイ

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抄録

症例は在胎37週で出生した日齢0の男児.在胎19週の検診胎児エコーで羊水過多と右横隔膜を圧迫する右腹腔内嚢胞が認められ,在胎30週のMRIでも同様の所見が認められた.出生時に経鼻胃管の挿入を試みたが挿入できなかった.出生時の胸腹部単純レントゲンでは右胸腔内を部分的に占拠する病変が認められ,また,巨大な胃と十二指腸のガス像も認められたがこれより肛門側の腸管ガス像は認められなかった.食道閉鎖症,十二指腸閉鎖症と診断し,日齢0に十二指腸十二指腸吻合,胃瘻造設,十二指腸瘻造設を施行した.術中開腹所見では,著明に拡張した十二指腸下行脚が認められ,これより肛門側に膜様閉鎖が存在し,口側では狭窄が認められた.日齢24に食道閉鎖症の根治術を施行し,その際,肺形成不全と右横隔膜挙上が確認された.また,術後の気管支鏡で右中下葉枝の欠損が認められた.本症例のように著明に拡張した十二指腸と右肺形成不全を伴ったC型食道閉鎖症合併十二指腸閉鎖症は非常に稀であり,文献的にこれまでに4例の報告を認めるのみであった.

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参考文献 (14)*注記

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